トップページ > 2007年10月
毛ジラミとは
毛ジラミはヒトシラミ科に属する毛じらみが寄生することにより発症し、最近症例が増加しているといわれています。毛じらみの体は1㎜前後で、色は灰白色か少し黄みがかった灰白色です。成虫の平均寿命は22~28日で、毛から離れてしまうと48時間で餓死します。
毛ジラミの寄生するところは主に陰毛です。陰毛に卵を産み付け繁殖し、血を吸い成長します。毛じらみの卵は7日でふ化し、7~16日で成虫になります。成虫の寿命は約1ヶ月で、1匹のメスはその間に約200個の卵を生みます。成虫も幼虫も1日数回吸血します。血を吸われた部分は赤い点になったり少し腫れたりし、痒みが強くなります。
成人の毛ジラミの主な原因は、毛ジラミを持っている人との性交渉での感染です。まれにタオルや衣類、寝具類などの共有から感染することもあります。戦後、発疹チフスを媒介とする害虫として恐れられた毛じらみですが、DDTの威力と生活環境の改善により、日本ではすっかり目にしなくなっていました。最近の症例増加の理由は、海外旅行者が増え、海外で毛じらみに感染し、それを日本国内に連れ帰ってしまうことが原因ではないかといわれています。
性感染症・性交渉による毛ジラミの感染はよく知られるところですが、毛じらみは性感染症の予防策であるコンドームでは回避できません。陰毛以外にもすね毛や腋毛、頭髪や髭にも感染する可能性はあります。
毛ジラミ ケジラミ
ケジラミ(Phthirus pubis)は吸血性昆虫で、寄生することにより発症する疾患が毛じらみです。主に性行為によって感染します。
従来より毛ジラミが病名として使われてきましたが、病原体としてのケジラミと区別するため「毛ジラミ症」といわれるようになってきました。人に寄生するシラミは3種類あります。ケジラミ、アタマジラミ、コロモジラミです。この中で性病とされるのはケジラミだけです。
シラミ類は幼虫から成虫まで、オス・メスを問わず人より吸血し、血液を栄養源としています。ケジラミの吸血は1日に数回行われるとされていて、幼虫はその血液を栄養として成長、脱皮を繰り返し、成虫になります。そして交尾の後、メスは産卵します。卵は毛の根元近くに産み付けられ、まるでセメントのようなもので毛に固定されます。多少のことでははがれたりしません。産卵後の卵は7日前後でふ化し、5~6日で脱皮、さらに4~6日後にもう一度脱皮して成虫になります。成虫になるとメスは1~2日後には卵を産みます。したがってケジラミは3~4週間が1サイクルということになります。さらに成虫は3~4週間生き続け、その間に30~40個卵を産むとされています。
毛ジラミの治療3
毛ジラミなどの性病にかかってしまうと、人には治療方法など相談しにくいものです。しかし、治療方法を知っておく必要はあります。この毛ジラミは性行為の時にコンドームを使用しても感染してしまいます。ですから治療方法や予防を知っておかなければなりません。
毛ジラミの治療方法としては、病院に行くことや、市販の薬で対応するなどありますので、甘くみないで、恥ずかしがらないで、早期に対応することが先決です。受診するのであれば皮膚科です。市販の薬を使って自宅で治療する方法としてはスミスリンパウダーがあります。シラミ治療薬の定番ともいわれるスミスリン。スミスリンパウダーはシラミ駆除のための医薬品です。
海外との交流が多くなって、最近、シラミの感染が増加する傾向にあります。シラミの中でもアタマジラミは、幼稚園児や小学生の間で集団発生する症例が増えています。ですから、薬局でのスミスリンパウダーの購入頻度も上がっています。
毛ジラミとなると、発症の部位が部位だけに、誰でも性病を意識します。そのとおり、毛じらみは性病なのです。覚悟を決めて治療しましょう。市販の薬を購入して、自宅で治療する場合は用法・用量を守り、適切に使用してください。
毛ジラミの治療2
毛ジラミの診療科目は「皮膚科」か「性病科」になります。ケジラミは1㎜程度の大きさの寄生虫で、肉眼で確認できます。潜伏期間は2~5日で、陰毛の毛根部分に寄生して、その部分の皮膚から吸血します。非常に激しいかゆみが出るのが特徴です。このケジラミの排泄物は茶色く、下着に付いていることで発見することもできます。
毛ジラミの感染の原因は、毛ジラミを持っている人とのセックスなどの性交渉です。また、タオルや衣類、寝具類などの共有により、まれに感染することもあります。毛じらみは卵を検出することにより確認できます。また、成虫であっても肉眼で確認できますので、診療時に診断することができます。治療法は、陰部を剃毛(陰部の毛を全て剃る)してから、軟膏を塗布することです。スミスリンパウダーやスミスリンシャンプーの使用も効果的です。しかし、卵の状態ではスミスリンの効果はあがりませんので、1週間程度間隔を取って、数回行う必要があります。
まずは自分で判断せず、毛ジラミの治療は医師に相談し、治療に取り組むことをおすすめします。受診すれば毛じらみを駆除する薬での治療が受けられます。細かな検査も必要ありません。医師が卵や虫を見つけてくれます。とにかく医師の指示に従って、徹底的に治療することが賢明です。
性病 毛ジラミ症
性病、性行為感染症には毛じらみ症、性器クラミジア感染症、性器ヘルペス、後天性免疫不全症候群、尖圭コンジローマ、鼠径リンパ肉芽腫、梅毒、淋病などがあり、いずれも予防が重要な疾患です。
性病とは、性的接触で感染する性行為感染症(STD)のことで、古くから梅毒、淋病、軟性下疸、鼠径リンパ肉芽腫(第四性病とも呼ばれる)の4つを指しました。性病は性的接触もしくは血液感染などが主な感染経路です。性行為感染症の中でもトリコモナス、性器クラミジア感染症、性器ヘルペスなどが重要性を増やしており、感染部位は性器内部や周辺、咽喉の粘膜などです。
性感染症は、日常生活では接触が少ない感染経路であることから、感染力は決して高くはありません。1999年に「性病予防法」は「伝染病予防法」、「後天性免疫不全症候群の予防に関する法律」とともに廃止され、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症新法)に統合されました。性病のほとんどはコンドームの使用で予防することができますが、全てではありません。毛ジラミ症もそうです。全く効果はありません。一番の予防は不特定多数との性行為の自粛につきます。
毛ジラミ症の症状
毛ジラミ症はケジラミの寄生部の痒みが唯一の症状とされています。痒みのわりに発疹がないのも毛じらみ症の特徴です。陰部、股部の痒みの訴えが主ですが、肛門周囲、腋毛、胸毛、太股の毛に寄生してしまうこともあり、同様にこれらの部分にも痒みが出ます。
これまでケジラミは頭髪には寄生しないと言われてきましたが、頭髪はもちろん、眉毛、まつ毛、ひげにも寄生することが知られています。また、毛じらみ症の痒みの程度には個人差があり、ケジラミ自体の数とも相関しないと言われています。これは、毛じらみ症の痒みの起こりがケジラミの唾液による一種のアレルギー反応であるとの考え方からです。
また毛じらみ症では、痒みがあまりに強く、掻き過ぎにより湿疹ができたり、傷を作って二次感染を起こしたりすることもあります。毛じらみ症の感染経路は主として陰毛の直接接触によるものです。家庭内でも親子間での感染があり、寝具やタオル等を介して間接的に感染しているものと思われますが、ケジラミは人から離れると生存期間は48時間以内であること、1日に10㎝程度であることなど考えると、毛ジラミ症は性行為による感染が主であると言えます。
毛ジラミの治療1
毛ジラミは、ほぼ100%性交渉でうつされると思ってください。
例えば、毛ジラミを持った人が座った後に毛ジラミが落ち、そこで生息し、後に同じ場所に座った人にうつるということはありません。ですから、もし毛ジラミを家庭に持って帰るということになると、お遊びや浮気がばれることになります。そのような危険な遊びは注意が必要です。
毛ジラミを発見するには見ることです。かゆみがひどくなったときには既に毛ジラミがたくさんいるものと思われます。かゆみが出たら、まず陰毛をよく見ましょう。これしか発見の方法はありません。1、2匹の成虫を見つけるのはとても困難です。卵の方が見つけられる可能性は高いです。卵は毛の根元付近にあります。毛に黒い突起が認められたら、それが毛じらみの卵です。よく見れば、陰毛の上を移動する毛じらみの成虫を見つけることができます。見つけたら対処してください。見つけた毛じらみを一匹ずつ潰していくこともできますが、これはきりのない話です。卵は毛にピッタリとくっついているので、手で取り除くことは大変な作業となりますし、大量の卵を取りきることは無理です。
一番手っ取り早く、確実な手段は剃毛です。ただ、場所が場所だけに自分で全て剃りきることはとても難しいことです。早めに見つけ、スミスリンシャンプーなどで早期に治療しましょう。とは言っても、毛じらみの対処法は、やはり予防です。なるべく決まった人との性交渉を保つことです。毛ジラミは性病なのですから。
毛ジラミの治療薬 スミスリン
「スミスリンパウダー」「スミスリンLシャンプー」は、人体への安全性の高いピレスロイド系殺虫成分スミスリン(一般名:フェノトリン)を主成分としたしらみ駆除の医薬品です。頭髪に寄生する頭じらみや、陰毛などに寄生する毛ジラミの治療薬として有効です。
「スミスリンパウダー」は粉剤です。頭髪には1回7g程度、陰毛には1回2g程度を散布します(下着類、寝具類、畳、床等には1㎡あたり15g程度)。手やブラシで薬を全体にいきわたらせ、1時間放置してください。その後薬剤を十分に洗い流してください。3日に1回、3~4回繰り返します。
「スミスリンLシャンプー」は液剤で、より使用が簡便になっています。シャンプーする要領で塗布し、5分間待つだけでシラミ駆除効果を発揮します。また、毛にこびりついて取りにくいしらみの卵に対しても液剤が浸透し、効果が期待できます。用法は、しらみが寄生している頭髪または陰毛をぬるま湯で濡らし、頭髪には10~20ml程度、陰毛には3~5ml程度を毛の生え際に行き渡らせるようにシャンプーします。シャンプー後5分放置し、水またはぬるま湯で十分に洗い流します。1日1回、2日おきに3~4回繰り返してください。皮膚には低刺激であるとされています。また専用のすき櫛が付いています。
基本的にはスミスリンはしらみの卵には効きません。卵は1週間~10日でふ化しますので、卵からかえるのを待って駆除します。4回目の使用でちょうど10日になる計算です。しらみは血を吸って生息します。毛根近くにまで薬がいきわたるようにしてください。
毛ジラミ スミスリンLシャンプー
毛ジラミ治療の定番「スミスリンLシャンプー」は、自宅で簡単にしらみの駆除ができます。毛ジラミ駆除に優れた効果があることが証明されています。
毛ジラミの成虫や幼虫には、従来のスミスリンパウダーと同等の優れた殺虫効果を発揮します。しかも使い方が簡単なのです。シャンプーして5分放置すればよいのです。頭髪にシャンプーする要領で、スミスリンLシャンプー10~20mlを陰毛部にすりこみ、5分間待つだけです。塗布時間が大巾に短縮されました。液剤なので使いやすく、飛散することによる呼吸器からの吸収が避けられます。さらに、毛ジラミの卵に浸透しますので、殺卵効果があります。また、皮膚に対し低刺激性です。
動物(モルモット・ウサギ)および健常な成人で検査した結果、スミスリンLシャンプータイプは皮膚に対して低刺激性であることが立証されています。専用すき櫛付で、毛じらみの卵を陰毛からすき取ることができます。毛に固着した卵や卵の殻は、取りきることは困難です。ですから備え付けの専用すき櫛または目の細かい櫛ですいて除去してください。用法・用量を守り、使用上の注意をよく読んで、安全に、適切に治療を進めてください。
毛ジラミ症2
毛ジラミは昔から性媒介病としてとらえられてきました。男女の性交渉の中で伝染するケースが最も多いからです。しかし、父親・母親から子どもに伝染することもまれにあります。陰毛に限らずまつげや頭髪、胸毛につくこともあります。
症状は外陰部の痒みです。陰毛をよく見ると毛じらみがはっているのを見つけることも珍しくありません。成虫は陰毛の間を渡り歩きます。じっとはしていません。また、薄い茶色の成虫が皮膚にへばりついて、カサブタのように見えることもあります。爪でこそぎ落として見てみてください。足を動かしているのがわかります。もし成虫を発見できなくても卵が見つかれば毛じらみと判断することができます。
毛ジラミの卵は白っぽく立体的についていますので、フケやほこりとは区別できると思います。治療としてはクロタミトン(オイラックス)などがあります。しかし決して効果的であるとはいえず、健康保険で認められた良い薬がなかなかないのが現状です。市販の「スミスリン・パウダー」(ピレスロイド系殺虫剤:住友)が唯一の有効薬剤です。卵の除去には「すき櫛」をおすすめします。おばあちゃんの世代の女性はみな所持していたものですが、今ではほとんど見なくなりました。和装小物店に問い合わせてみると見つかるかもしれません。決して毛ジラミ用の…とは訊ねないでください。
毛ジラミ症1
毛じらみ症とは毛じらみという吸血昆虫による性行為感染症のことです。
毛じらみの成虫は1~2㎜くらいで、肉眼で見えますが、陰毛の毛根にしがみついている状態で「シミ」に、動いているとしても「フケ」にしか見えません。そのため発見は容易ではありません。潜伏期間は1~2ヶ月といわれていますが、卵は陰毛に粘着しており、成虫は陰毛の毛根に爪で体を固定して付き、皮膚から吸血します。
症状は、陰毛部の異常な痒みです。男女を問わず、人前であろうがなかろうが、陰毛部をかきむしりたくなるくらいの痒みだといわれます。また、吸血により皮膚からは出血し、下着に血痕が点々と付くので、血尿と間違えて医療機関を訪れる人もあるようです。毛じらみ症の治療は剃毛(ていもう)です。剃毛とは陰毛を全部剃ることです。毛じらみは陰毛に生息するのですから、その環境をなくすことが一番です。成虫が生息できなければ、卵を産み付けられることもありません。
特別な事情で剃毛が無理な場合は、ブラッシングや殺虫剤の塗布という方法もあります。ブラッシングとは、目の細かい櫛で陰毛を丹念にすくことです。すくことによって陰毛に付着した卵を除去するのがねらいです。
殺虫剤とは酷な表現ですが、商品名でいうとスミスリンパウダーを3日に1回、陰毛部に塗布(散布)して成虫を死滅させます。最低2週間継続する必要があります。