毛じらみの感染経路
最近陰毛の辺りが痒い、毛じらみを疑ってしらみを探してみた、虫はいない、セックスはしていない、なぜ…?
毛じらみは性行為で感染することが多い疾患ですが、それだけとは限りません。実際、診療所を訪れる患者さんの中には、会社の仮眠室で下着だけで寝ていたという人、ゴルフ場の風呂場が怪しいなどという声も聞かれます。
感染場所がどこであれ、毛じらみは感染してからしばらくの間(メスが交尾して卵を産むまで)は毛じらみの寄生を見つけるのは困難です。幼虫がふ化するまで1週間、幼虫が第1回目の脱皮をするまでに5〜6日、ここまでくればかなり数は増えて見つけやすくなってきます。約2週間観察するのが得策といえます。
勇気を持って剃毛しましょう。陰毛を全部剃ることです。成虫が生息できない環境を作ればよいのです。卵を陰毛に産み付けられないようにすればよいのです。
それが無理なのであれば、まず、目の細かい櫛で、陰毛を丹念にすいてみましょう。陰毛に付着した卵を除去することが目的です。
また、殺虫剤を使う手段もあります。シラミに有効な薬で、商品名をスミスリンパウダーといいます。3日に1回、陰毛部に散布して成虫を殺虫します。2週間くらいかけて、4〜5回続けてみてください。
新しく出たスミスリンLシャンプーは卵にも効果があり、パウダータイプよりも簡便に使用できます。どちらも市販されています。オイラックス軟膏を補助的に使うとより効果的です。